
9月28日、大阪市シニアソフトボール大会二日目。
北都シニアリーグ所属の7チームを含む全18チームがエントリーした、規模の大きな大会です。
その日、ベスト4に勝ち残ったのはなんと全て北都シニアリーグ所属のチーム。その中に「アベノクラブシニア」という注目のチームがあります。試合後、監督さんから届いた言葉が印象的でした。
「一回戦で10対0から最終回に奇跡の逆転勝利で目覚めました。メンバーも北都シニアリーグ所属チームであることに誇りを持っております。」
監督さんは“奇跡”という表現を使われました。おそらく「たまたま」「運が良かった」という謙遜も込められているのでしょう。でも本当にそれだけで、準々決勝を17対0という大差で勝ち抜き、ベスト4に名を連ねられるでしょうか?
奇跡は偶然ではない
大差をつけられても逆転できる試合は、確かに見ている人には「奇跡」と映ります。ですが、そこにはいくつかの共通する要因があります。高校野球の甲子園で見られる数々の逆転劇も、同じ土台の上に成り立っています。
私が整理してみた「奇跡を呼び込む要因」はこちらです。
1.精神面の強さ→ 「まだ終わっていない」「1点ずつ返せばいい」と戦い続けられる強い心。
2.チームワークと結束→ 互いに責め合わず「ここからだ」と励まし合える雰囲気。ベンチの声援も力になります。
3.相手チームの心理変化→ リードする側の「もう勝った」という油断や焦りが、逆転の隙を生むことも。
4.監督・指導者の采配→ 投手交代や打順変更など、流れを変える決断。そして選手を鼓舞する言葉。
5.小さなきっかけ(モメンタムの転換)→ 守備のファインプレーや一本のヒット、相手のミス。その“ひとつ”が流れを変える。
6.地道な努力の積み重ね→ 普段から「最後まで諦めない」練習をしているからこそ、試合でも発揮される。
起こるべくして起きた逆転劇
つまり「奇跡の逆転」とは 精神力 × チームの結束 × 相手の油断 × 適切な采配 × 小さなきっかけ × 普段の努力このすべてが重なり合った結果なのです。
アベノクラブシニアの一回戦での逆転劇も、決して偶然やラッキーではありません。その裏には、チームの日常の積み重ねと、逆境を楽しめる力がありました。
だからこそ、あの逆転は「起こるべくして起きた」勝利だったのだと思います。